川越で結婚相談所のマリー・ジュノーのチーフカウンセラーをしております、中澤獏です。
結婚を考える皆さんに「恋愛」に使える心理学②をお届けします。
なぜ、障害のある恋は燃え上がるのか?
「障害によって燃え上がる恋」といわれれば、誰もがまず、シェイクスピアの名作「ロミオとジュリエット」を思い浮かべることでしょう。この物語の舞台設定は、ライバル同士の家の息子と娘の恋でした。
当然ながら両家は結婚に猛反対しましたが、そのことがかえって二人の恋を燃え上がらせたことは、あまりにも有名です。なぜ、障害のある恋は燃え上がるのでしょうか?
心理学者のドリスコールは、カップル140組にアンケートを実施し、恋愛と妨害の相関関係を調べました。その結果、妨害度の高いカップルほど、熱愛度が高くなるという結果が出ました。人間は選択の余地を奪われると、自分の自由を取り戻そうとして、かえってムキになります。これを「心理的リアクタンス」といいます。周囲の強力な反対は、抵抗(リアクタンス)をかえって大きくするため、恋が燃え上がるのです。もし当事者同士に冷静な判断をさせたければ、周囲の人は頭ごなしに反対してはいけません。心理的リアクタンスが働かないようにしなければならないのです。
なぜ、好意を持っている相手に素直になれないのか?
本当に好きなのに、わざとそれに反する行動をとってしまったことがありませんか?
例えば、子供などは好きな子をわざといじめてしまったりしますし、大人になれば、わざと本心を隠すように振る舞ってしまったりするものです。「あの人は、あまり好きなタイプじゃない」などといってしまったりします。このように、心で思っていることと正反対のことをしてしまうことを、心理学では「反動形成」といいます。
本当の気持ちが相手に伝わった場合、もしふられてしまったら、ショックが大きくなります。ですから本心とは裏腹のことを言ってごまかし、傷つくのを防ごうとするのです。これは自己防衛の一種です。好意を持っている相手に、素直になるための第一歩として、まずこうした人間の複雑な心理を理解しましょう。そして、単純ですが、傷つくのを恐れないことです。好きな相手へのそっけない態度で守りたいのは、自分のちっぽけなプライドだけなのです。
片思いの相手を振り向かせる方法とは
あなたには片思いの相手がいませんか? どうやって相手を振り向かせればいいのか、あなたは悩んでいるかもしれません。ですが答えは簡単で、とにかく「会うことが」が大事です。最初は気にしていなかったが、仕事で一緒にいるにつれて好意を持ってくる。TVドラマのお決まりのパターンですが、何度も会う機会があると、好意がわいてくるものです。これが、心理学者であるザイアンスの研究でよく知られている「単純接触効果」呼ばれるものです。
ザイアンスは、知らない者同士の女子学生を「味覚の実験」と仮の形で偽り、頻繁に会う場を作りました。終わってから、どんな人に好意を持ったかを聞くと、会った回数に比例する形で、好感度が高いことが分かりました。この実験結果を応用すると、特に同じ期間内であれば、例えば月に1回、長い時間合うよりも、こまめに分けた形で、数多く合う方が効果的だという事です。ただし、この原理の前提として、第一印象で嫌われていないことが肝心です。
はじめに嫌われていると、見る度に嫌われていくので、ファーストコンタクトには注意しましょう。
相手に好かれるデートのしかたとは
危険な体験をした男女に恋愛感情が生まれるというストーリーを、映画などで目にしたことがあると思います。これは心理的に言うと、危険に対する不安や恐怖のドキドキを、異性への恋愛感情と誤解してしまうために起こるのですが、これはそのままデートに応用することが出来ます。
心理学者のダットンとアロンは、二つの橋を使って、生理的な恐怖や不安が好意にどう影響するかを実験しました。不安定な揺れるつり橋と、丈夫で安心な橋です。橋を男性が渡り終わったところで、女性が近づいて話しかけると、不安定な揺れるつり橋側の男性の方が、その女性に好意を感じて、デートの約束などをしたというのです。不安定なつり橋の恐怖で生じた心臓のドキドキ(生理的なドキドキ)を、恋のときめきと勘違いしてしまうのです。これを「原因帰属の錯誤」と言います。
これを応用すると、デートにふさわしいのは、恐怖体験が出来る「お化け屋敷」や「スリラー映画」を見に行くことです。恐怖体験をすると、誰かにそばにいて欲しいという欲求、つまり「親愛動機」も高まるため、まさに一石二鳥と言えるでしょう。
結婚生活を長続きさせるテクニックとは
結婚をすれば、お互い嫌な面が見えてくることもあると思います。知らない者同士が一緒に生活していくのですから、結婚生活に不満が出てきたとしても、何ら不思議ではありません。ですが、世の中には、そうした不満を抱えつつも、結婚生活が長く続いている夫婦が数多くいます。いったい、何がそうさせているのでしょうか?
米国のカーニーとクムーズは、結婚生活に不満を持っている20代半ばの女性の意識調査を行いました。20代半ばで意識調査を行い、その10年後、同じ質問をして過去の結婚生活を振り返ってもらいました。すると、30代半ばで20代の頃を振り返ると、当時の結婚生活を実際より低く評価していることが分かりました。つまり、「昔に比べれば、今のほうがましだ」と考えているのです。
このように、過去の記憶を変えてしまうことを「記憶の編集」と言います。「過去はひどかった」と都合よく記憶を作り替えることで、現在の不満を和らげているのです。結婚生活にある程度の不満はつきものですから、「今のほうがましでしょ?」と言って、現在の不満を和らげるのも、時には使えるかもしれません。
婚活に役立つ「恋愛に使える心理学②」いかがだったでしょうか?
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